2019/06/14 18:55
丹羽理(Niwa Satoru)
1983年生まれ、愛知県春日井市出身。
2009年よりロンドンのフォトエージェンシーと契約し、フォトジャーナリストとして活動を開始する。これまでに、ミャンマー軍事政権に7年間軟禁されていたアウンサン・スー・チー氏解放の瞬間や、中東における歴史的なムーブメント「アラブの春」の中で起きたエジプト革命、今なお続く紛争の傷が生々しい北アイルランドなどを精力的に取材した。2011年3月11日に起きた東日本大震災ではその直後から現地入りし、福島での原発事故を中心に被災地の現状を取材、それらの写真はイギリスの日刊紙The Timesやドイツの週刊誌Del Spiegelをはじめとして、多くの海外メディアに掲載された。また、フォトジャーナリズムの世界的イベントVISA pour l'image in Perpignanで企画された3.11の特別展にも参加した。
東日本大震災での経験がひとつの契機となり、それまでの社会問題への強い関心は、「生と死」や「魂の所在」といった、よりパーソナルで原始的なテーマへと移行していくことになる。その後に発表した自殺未遂者との2年間に及ぶ奇妙な関係性の中で撮影されたシリーズ「再生」は、Tokyo Documentary Photograpy Workshopで最高評価を得て、銀座リコー・ギャラリーRING CUBEにて個展が開催された。また、月刊誌アサヒカメラに「それから」というタイトルで掲載された。
現在は不可視なものをいかに可視化するかというコンセプトを軸として、写真表現にとどまらず、より自由な表現手法を模索しながら創作活動を続けている。
2019年よりベルリンへ拠点を移す。
http://satoruniwa.net/#/
Satoru Niwa : Tears and Saint /Photo Print Edison of 10 ¥50000+TAX